国際的なリーガルマインドを培う学び

法律学科3年(2023年度現在)

 近年SNS 上では、匿名アカウントによる誹謗中傷や著作権侵害が社会問題になっています。しかし、日本を含むほとんどの国の制度では、被告の住所と名前がわからなければ民事訴訟を起こすことができず、被害者救済が極めて困難です。そのため、「発信者情報開示請求制度」(主に、SNS 事業者に対して、発信者のIPアドレスの開示を求めるための制度)を整備する国が増えてきました。しかし、ここで新たな問題が生じます。日本人が外国のSNS 事業者に対して開示を求めるには、どこの国の法律にしたがう必要があるのでしょうか。国際私法とはこのような問題を扱う学問です。
 北澤ゼミでは、3年次に全員で協力して1つの論文を書き上げることが伝統になっていますが、私たちの代はこの問題をテーマに選びました。研究の過程で、諸外国の制度について知る必要があったため、世界15か国の法律文書をかき集め、徹底的に分析しました。国際的な視座を養う上で非常に価値のある経験になったと思います。
 また、本ゼミでは毎週、国際私法に関する判例を題材としたディベートを行っています。判例や学説の対立構図を踏まえた上で、自身の立場の一貫性を維持しつつ、その優位性を主張することは、論理的な思考力を高める良い訓練になっています。こうした学びを通じて培われてゆくリーガルマインドが、様々な価値観が交錯する現代社会において、未だ見ぬ問題に立ち向かう際の羅針盤になると信じています。

学問の息吹に導かれて。現代を生きる意味を問う

政治学科4年(2023年度現在)

 私がロシアに関心を持ったのは中学生の時です。慶應義塾大学元教授の横手慎二先生が書かれた『スターリン』という本に心を動かされ、どうしても慶應に入ってロシアについて学びたいと思うようになりました。
 所属している大串研究会では、カザフスタン問題について研究しています。1920 年代、カザフスタンはソ連に併合され植民地化されましたが、実はカザフスタンにおいてソ連は、識字率を上げるための教育や、公共機関の仕組みづくりなども行っていました。ある意味で、国家としてのアイデンティティを育てるための政策も行われていたと考えられます。善悪の問題だけではなく、このような事実もあったことを学ぶと、歴史というのはとても興味深いなと思います。
 私は人の思想にも関心があります。スターリンをはじめ、その人物を作りあげている思想が時代にどのような影響を与え、そして私たちが生きているこの時代にどう繋がってきたのか。何を学ぶにしても、それが今の自分たちの生き方と繋がりをもつようになってはじめて、生きた学問と呼べるのだと思っています。
 慶應義塾大学の魅力のひとつは、教授も生徒も「共に学ぶ」という雰囲気が自然にあることです。「半学半教」の精神ですね。また、図書館(メディアセンター)もとても充実していて、深い知見をもつ先生方にアドバイスを受けながら、多くの蔵書にアクセスすることができます。
 学びを追求することのできるこの大学は、最高の環境だと、日々実感しています。

打ち込んでいるものがある そして夢もある

法律学科4年(2023年度現在)

 大学では体育会ラクロス部に所属しています。小さな頃からスポーツが好きで、中学高校ではバスケットボールをやっており、大学でラクロスを始めました。ラクロスは展開が速いので、そのスピード感や、皆でボールをつないでシュートが決まる瞬間がとても好きです。昨年は学生日本一になりました。今年も連覇を目指していたのですが、残念ながら敗退。最終学年でスタメンとして試合に出ていたので、とても悔しい思いをしました。しかし、4年間の部活動で多くのことを学びました。沢山の方の支えがあって走り続けられること、仲間と共に切磋琢磨を出来る喜び、どんなに苦しい局面でも顔を上げること。これらの学びを活かして、新たなステージでも懸命に走り続けたいと思います。
 体育会での活動をしながら、私は夢である法曹界で働くための勉強もしています。法律家への憧れが生まれたのは中学生の時で、裁判官だった曾祖父の回顧録を読んで感動したことがきっかけです。今は正義を追求することのできる検察官になるのが夢です。
 体育会と大学や司法試験に向けての勉強を両立するのは、時間がなくて大変なのではないか、とよく言われます。でも時間は作るものだと思いますし、限られた時間を効率よく使えば、不可能はないと思います。ラクロスに打ち込み、一方で法律家になるという夢のために勉強してきた大学生活は、とても充実していました。卒業後はロースクールへ進学して、司法試験に向けての勉強を続ける予定です。ロースクールでの勉強はより厳しいものになると思いますが、大学生活においてスポーツと勉強で培った胆力を強みに頑張りたいと思います。

真のクリエイティブとは
本気で響きあえるハイレベルな仲間たち

政治学科4年(2023年度現在)

 将来はバラエティ業界で働きたいという夢があり、メディア系に強い大学として慶應義塾大学法学部を選びました。大手広告代理店とマスコミに内定を頂き、4月からNHKのスポーツディレクターとして働く予定です。実際に番組制作に関わるのがとても楽しみで、期待で一杯です。
 学生時代を振り返ると「楽しかった」の一言に尽きます。一番印象に残っているのは、国際交流サークルで過ごした時間です。正式名称は国際関係会(Institute of InternationalRelation)で、世界各地の協定校と連携し、国際親善を深めるための活動をしています。私は米スタンフォード大学との企画を担当していました。全員がクリエイティブで、積極的。打ち合わせの場面でも意見が出ないという場面がありません。慶應義塾大学ならではの「伝統」の素晴らしさを肌で感じました。
 慶應義塾大学は、この多様性のレベルが高いと感じます。それぞれの学生が自分なりのエキスパートを持っていて、なおかつ優秀な人が多い。ですから話していて面白いですし、刺激にもなります。「この人には敵わない」と思える人たちと本気で切磋琢磨し合える。このフィードバックの確かさが、本当の意味での多様性だと思いました。
 何らかの“強み” を持ちたいと思っている人は、慶應義塾大学をおすすめします。ここでの出会いは、きっと皆さんの人生にプラスの力を与えてくれるに違いありません。自分の思いを信じて、充実したキャンパスライフを送ってください。

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