塾内高校向けオープンキャンパス開催


台風11号が接近しつつあるなかの8月30日(日曜日)、法学部としては初めての試みとなる塾内校進学者向けのオープンキャンパスが三田キャンパス・西校舎ホールで開催されました。
当日は塾内高校出身の法学部OB、OGをゲストにお招きして、進むべき学部をどう選ぶか思案中の後輩たちの参考になる貴重なお話をうかがうことができました。

世界の有名大学の中で唯一、慶應だけが持つのが一貫教育というあり方。受験勉強を強いられていない塾内高の皆さんは、ちょっと調べればいつでも得ることのできる「知識」以上に重要な、「考える」ということの意義を改めて見直してください。それが「知恵」というものです。その知恵を様々な形で育くむ場を提供しようとしているのが私たちの法学部です。
政治学科
データを示しながら女性の社会参画の「希望」と「現実」のギャップを指摘し、男女共同参画社会のあるべき姿を示す矢島洋子氏(女子高出身)の話に、女子高生だけでなく男子高生も熱心に聞き入る。
大学時代に身につけた「大所高所の見方、論理的思考力、知的関心」と実社会に出てからの「現場感覚」などの経験を、単にプラスするだけでなく、ときには引いたり、割ったり、かけたりすることで今の自分があると語る木下康光氏(塾高出身)。途上国開発援助に情熱を燃やす。
政治学科で学んだ「現実の世界」と、社会や現実は本当はこうあって欲しいという作家の想像を形にした漫画という「理想の世界」の橋渡しをするのが雑誌編集者と語る大場渉氏(塾高出身)。高校時代はホテルマンになりたかったと明かす。
法律学科
裁判官という「堅苦しい職業」とは思えないチャーミングで分かりやすい語り口に聴衆の高校生たちからも思わず「かわいい!」との声が。何か人の悩みを解決する仕事がしたかったと語る真野さやか氏(女子高出身)。
検事という職業柄、やはりキムタクの『HERO』は気になって見ていたという大竹依里子氏(女子高出身)。被害者の心情を代弁しつつ、同時に被疑者の更生も考える責任ある仕事にやりがいを感じている。
弁護士という仕事の実際について解説しつつ、その難しさとやりがい、そこへたどり着くまでの様々な苦労とそのなかでの楽しさを語る大西雄太氏(塾高出身)は塾高時代は生徒会長も務めた。
今でこそ国際派弁護士として活躍する舘野智洋氏(志木高出身)だが、塾内進学で「受験生」生活は久しぶりだったので、試験に失敗したときは辛かったとの本音も。だからこそ困っている人、弱者の味方になれるのでしょう。
*当日は多数の塾内高校生の皆さん、先生方にもご参加いただきました。皆さん方からいただいたご質問やご意見は整理して、近いうちにこのウエッブ上でお答えさせていただきます。
撮影: 萩原 能久