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フランシス・フクヤマ氏講演会

11月7日、三田キャンパス北館ホールにてフランシス・フクヤマ氏講演会が行われました。参加者には慶應の教員・学生だけでなく他大学の学生、研究者、一般の方も多く、会場はほぼ満席となりました。
 大石学部長による歓迎の挨拶の後、フクヤマ氏による「歴史の始まりと終わり」と題した講演がおこなわれました。フクヤマ氏の議論の出発点は、多くの国が「どのようにしたらデンマークのようになれるのか」、要するに、よい統治(ガバナンス)はどのような条件のもとでもたらされるのか、という疑問です。これに対する答えとして、フクヤマ氏は「国家」「法の支配」「市民がアカウンタビリティを課すことのできる政府」の3つを指摘します。さらに、これらの3条件が現実にはどのように発展してきたのかにつき、世界各国の歴史にさかのぼっての説明がありました。約50分の講演につづく質疑応答では、会場からたくさんの質問が寄せられました。活発な議論は講演時間終了後も続き、フクヤマ氏のもとには質問の続きだけでなくサインや写真撮影を求める聴衆の長蛇の列ができていました。


 今回の講演は『歴史の起源(上/下)』(上巻は2013年/下巻は2014年に講談社より刊行)をもとにしています。講演内容の詳細に興味のある方は書籍を参照してください。

(法学部 粕谷祐子)

 

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写真撮影 船元康子