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新入生が語る 慶應法学部ってどんなところ?

慶應義塾大学法学部を受験しようと思ったきっかけは?


左から法律学科Nさん(麻布学園・麻布高等学校 出身)。高校時代は中1から高2まで生徒自治に参加。
政治学科Mさん(桜蔭学園・桜蔭高等学校 出身)。高校時代はバスケット部の部長として活躍。
政治学科Kさん(神奈川県立横浜国際高等学校 出身)。高校時代はフランスへ交換留学し、ホームステイを経験。

Nさん僕は小学生の頃から、弁護士や裁判官といった法曹に憧れがありました。具体的に慶應義塾大学の法学部を意識したのは、母校に指定校推薦の枠があると知った高3の頃です。調べれば調べるほど魅力的で、ここしかないと思いました。

Kさん 僕が慶應義塾大学の法学部を目指したのは高1の頃です。小さい頃、海外で暮らした経験があり、もともと日本の中より世界に目を向けることが多かったので、国際関係論を学びたいと考えました。いろいろ調べていくうちに、慶應義塾大学は国や地域を限定せずに学べると知りました。もし入学後に自分の興味が変化したとしても、柔軟に学びを続けることができるところに魅力を感じました。

Mさん私は漠然と法について学びたいという思いがありました。なぜかというと、身近な問題や社会問題を考えると必ず法律を避けて通ることはできないと気づいたからです。あらゆる事象の根源につながる法を学んだら、将来、自分がものごとを考えるときに役立つと思いました。慶應義塾大の政治学科を選んだ理由は、選択できる科目の幅がとても広いことに魅力を感じたからです。自分が興味をもって学びたいことを、その道の第一人者の先生に学ぶことができ、しかももっと深く追求できる環境はほかにないと思いました。また子どもの頃「アラジン」の物語がとても好きでアラビア語に興味があり、慶應法学部にアラビア語科目が設けられていたのも大きな魅力でした。入学後は、アラビア語のレギュラーコースと、中国語のインテンシブコース(※)を選択して学んでいます。実際、大変ですが、とても充実しています。
(※レギュラーコースは週2回授業、インテンシブコースは週4回授業)

慶應義塾大学法学部に入学してみてどうでしたか?

Nさん新型コロナウイルス感染拡大の影響で、授業の多くがオンデマンドになり、思っていた以上に影響があったなという印象です。ただ、例えば、テストの直前に見直して復習ができるなど、オンデマンドにはオンデマンドの良さもありました。自分のライフスタイルに合わせて大学の授業を活用するという新しい学びの形を見出すことができたと感じています。授業の内容自体も、法を学び始めたばかりの僕にとってはレベルの高い内容で、ついていくのが精一杯。一歩一歩くらいついている状況です。

Kさん大学の授業が90分と聞いて、そんなに長時間集中できるのかと不安に思っていたのですが、実際に授業を受けてみると、面白くて時間が足りないくらいです。「国際政治基礎」という授業をオンラインで履修しているのですが、質問タイムにかなり難しい質問が飛び交っていて、毎日毎回新たな発見があり、刺激になっています。人数は少なくても深くつきあえる友人ができたこともオンラインでの交流の効果です。

Mさん大学では自分が好きな授業を選んで受けられるので、すごく自由だなと感じています。授業のレベルは高いけれど、興味があることなので、努力し続けられるというか。たしかにオンデマンドやオンラインの授業も多かったのですが、対面授業を受けたい人は対面の授業ばかり選ぶこともできるという自由さがあります。しいて言うなら、“ザ・大学生”みたいな大教室での授業がなくなってしまったのが、少し残念でした。

どんな授業が印象的でしたか?

Nさん体育の授業で「自動車」を選択しました。日吉校舎の一角に自動車部の敷地があって、そこでマニュアル車の運転をするというもので、難しかったけれど、とても楽しかったです。「刑法」の授業では、「どのような場合にどのような刑罰があるのか」を覚える授業かと思っていましたが、理論的に考える力を培う学問なのだということがわかりました。

Kさん印象的だったのは、「国際政治基礎」と「フランス語」です。「フランス語」は、既習クラスで勉強しています。2年生と一緒に受講していることもあって、レベルが高くて驚いています。1コマ1人のペースで、フランス語でプレゼンをするのですが、かなり長い時間話さなければいけないんですよね。周りのレベルが高いので、自分も切磋琢磨しながら、フランス語の能力を磨いているところです。

Mさん私は「リーダーシップ基礎」という授業がすごく印象的でした。リーダーシップ関連講義がオムニバス形式で行われ、「交渉学」「対話学」などを学びました。学年学部を超えて学生が集まる授業で、自分が発表者となって議論する時はとても緊張し、課題も大変でしたが、とても勉強になったし、楽しかったです。何よりそこで出会った先輩方にすごく刺激を受けました。大学1年生の最初に選択して良かったなと思っています。

学外・学内を問わず打ち込んでいることは?

Mさん私はインターンに行っています。高校生の頃から行っていて、インターン募集をしてない企業にも勝手に連絡してアタックしたりしました。現在も、コンサルタントやメディアなど複数の企業に行っています。やりたいことがたくさんあるので、一つずつ経験して、自分に合うものを探している感じです。経験する中で、自分には大企業で働くよりもベンチャーなどのほうが向いているかなと思い始めています。

Kさん僕は、軽音のサークルに入って、バンドを組んで演奏活動をしています。担当楽器はキーボードです。家のピアノで練習したり、スタジオに集まってみんなと練習したりしています。頻繁ではないですが、ライブもできました。

Nさん大学からダンスを始めたんです。今、大学のダンスサークルに入って活動しています。4月から6月くらいまでは、オンラインで先輩からダンスを教わるような活動でしたが、夏休みくらいから日吉の集会所をお借りして練習ができるようになりました。三田祭のステージにも出演することができたんです。これから例年通りの活動ができるのではないかと、とても楽しみにしています。

大学生活で心配なこと、チャレンジしたいことは?

Mさん自分のやりたいことが多すぎて、バランスがとれるのかなということが、一番心配なことです(笑)。あとは大学生活の中で一度は、自分一人でイチから何かを成し遂げてみたいなと考えています。

Kさん日々の生活が高校生のときとあまり変わらないと感じているので、これからはもっと大学生らしいことをしていきたいなと思っています。自分は人と同調して行動することに苦手意識があるので、大学生活の中でより多くの人に刺激を受けながら学んでいければいいなと考えています。

Nさんサークルの活動が楽しすぎて、勉学のほうがだいぶおろそかになってしまっているので、それが本当に不安です(笑)。今、宇宙法に興味が向いてきて、今後、取り組んでいこうかと思っています。

慶應義塾大学法学部の受験を考えている方へメッセージ。

Mさん政治学科は自分の好きなことを追求している個性豊かな友達がいっぱいできるし、尊敬できる教授にも会えるし、自分自身、好きなことをとことん追求できる環境だと思います。楽しくて充実した学生生活を送りたい人は、ぜひ一緒に勉強しましょう!

Kさん将来、何をやりたいか決まっていない人や、社会や人の役に立ちたいと思っている人には、世界の様々な視点でものごとを学ぶことができるので適していると思います。将来の道筋が見えてくると思いますよ。

Nさん法律学科は、専門的な知識をもつリーガルマインドを培うにはすごく適している場だと思います。でも、必ずしも弁護士になるための場ではなくて、培ったリーガルマインドをもって社会のあらゆる分野に羽ばたいていく場でもあります。学習意欲の高い仲間もまわりにいるので、皆さん、ぜひ来てください。


学生生活 きらり輝く

英語ディベート世界大会に参加して

法律学科 B さん

議論を追求する。これが私が法学部を選んだ理由であり、受験生のみなさんに法学部をお勧めしたい理由です。
私はKeio Debate Squadというサークルに所属していて、即興型英語ディベートに打ち込んでいます。そして、2019年1月に南アフリカ共和国で行われたWUDCという世界最大の大学世界大会ではEnglish as Foreign Language部門優勝という快挙を成し遂げ、2019年度の塾長賞を受賞するに至りました。
1回戦でオックスフォード大学のエリートと対戦するなど非常に刺激的な大会であり、議論を通じて脳が汗をかくほど頭を使う事自体も成長を感じ大変楽しかったです。「世界のトップレベルのエリートと同じ土俵で戦うこと、そしてその中で切磋琢磨し世界の頂を見る事」という貴重な経験をできたことは一生大事にしたい記憶の一つとなりました。
日本では「屁理屈」という単語の存在が象徴するように議論や理屈を嫌いますが、これは日本の発展を阻害している文化だと感じます。未来の日本を担っていく我々は世界と戦える議論力と理屈をこねる力を身に着けなくてはなりません。
ゼミでは田村次朗先生のもと、交渉学、リーダーシップ、独占禁止法、国際競争法を学んでいます。とりわけ、交渉学、リーダーシップに関してもっと学びたいと思い、現在オーストラリアのメルボルン大学に交換留学に来ており、マネジメントを中心に組織論について学んでいます。
法学部法律学科では多様な人間と関わることができるので、変化に富んだ刺激の多い生活を送ることができます。また、法律学そのものが紛争の解決をもとにしたものが多いので、議論を大事にする文化があり、議論する力を高める事ができるのです。
法学部には留学のチャンス、世界で活躍する教授などそこにしかない機会がゴロゴロ転がっていて、可能性は無限、これを活用すれば一生の武器となります。


應援指導部の活動から得られたもの

政治学科 Kさん

私は應援指導部に所属しています。新入生の私は、何かに本気で打ち込みたい、そんな思いを持っていました。高校では競技のチアダンスを行い、大会等にも出場していましたが、大学では自分のための活動ではなく、直接的に他の人の力になれる活動がしたいと思い、應援指導部への入部を決めました。
應援指導部は、慶應義塾に広く貢献する団体として、體育會の応援、学校行事への参画、三田会での活動を中心に行っています。部員には何事にも本気で向き合い、本気で考える熱い人が多く、何年生になっても学びや発見があるのがこの應援指導部です。
その活動の中で最もやりがいを感じるのは、選手やお客様に「慶應で良かった」と思ってもらえる時です。観客席が一体となり、若き血や丘の上を歌って慶應義塾社中の繋がりを感じてもらえている、そうした体験が私の原動力となっています。
「応援」という活動は、勝敗があるものではないので、そこに難しさを感じる一方、無限の可能性があり、正解がないからこそ、時代に合った新しい応援の形を追求できることがその面白さです。多様性に富む部員が先導者となって現状に満足せず新しいものを創造していくことが求められているのです。
その実践においては、多角的な視点からえる力を養えた法学部での勉強が活きていると感じています。私は政治思想・政治哲学を専攻していますが、人の考え方は多様で正解がないことを学び、抽象的で難しいことであっても、日々の活動や思考に生かされる機会が多いことを実感しています。
法学部は一回り大きい人間への成長を手助けしてくれるところだと思います。皆さんに多くの素敵な出会いがあり充実した学生生活を送れることを心から願っています。


ただいま研究中!

政治学科 Yさん


世界中の友人たちとの交流のなかで、異文化理解のためには、その根本にある宗教について知る必要があると感じていました。1,2年次、日吉では東アジア宗教文化概論という授業を履修し、文化のみならず国家の形成にまで影響を及ぼす宗教の重要性について学びました。3,4年次、三田では国際政治の研究会に所属するとともに、宗教に関してもさらに深く学びたいと考え、大久保先生の人文科学研究会を履修し、副専攻取得をめざすことにしました。授業では文献を講読しながら、宗教に関する知識や分析方法を身につけていきます。また、各自の問題意識にもとづいた研究発表を行います。私は日本人の死生観について関心があり、議論を通して理解を深めています。


留学生活をふりかえって

ESADEビジネススクール(スペイン)留学

Law× Business× Global

法律学科 Rさん


きっかけはライフセービング

高校2年次、1カ月間米国へ留学した経験があり、大学では長期留学をしたいと考えていました。大学入学を機に始めたライフセービングでの、ドローンを活用した監視実験への参加をきっかけに、「イノベーションを通じた社会貢献」を意識するようになりました。そこで、夢の実現のため、ビジネス科目を多く開講しているESADEビジネススクール(以下ESADE)を留学先に決めました。

ビジネススクールでの学び

ESADEはスペイン・バルセロナにある国際的評価の高いビジネススクールで、留学生の使用言語は英語です。その魅力は二つあります。それは、100カ国以上から優秀な学生を集め、様々なバックグラウンドを持つ人と交流できること、そして、授業の多くが少人数制で、ディスカッションやプレゼンテーションの機会も多いことです。グローバル人材として活躍するための基礎を身に着けられたと実感しています。また、先生や友人は、相談・質問をすれば何でも親身になってくれ、困りごともなく生活することができました。
授業後は、ESADEの友人達と、夕食に行ったり、FCバルセロナの本拠地カンプノウでサッカー観戦したり、週末には周辺国へ旅行もしました。地中海の港町バルセロナは気候温暖で人々も陽気で、恵まれた環境下で充実した生活を送ることができました。

新型コロナウイルスの波が

留学中、新型コロナウイルスの感染拡大により、渡航制限や夜間外出制限、全授業オンライン化など、様々な制限を受け、私も、緊急帰国することになりました。突然の帰国は残念でしたが、いつどこで何が起きるかわからないということを身をもって経験し、今を全力で生きようという強い気持ちが芽生えたことを前向きに捉えています。
法学部では、法律科目の探究を目的とした留学はもちろん、自身の夢を叶えるための留学を志すこともできます。私自身、留学を通して物事の見方・考え方が変わり、心身共に豊かな生活を送れるようになりました。皆さんも、少しでも留学に興味があれば、是非体験してみてください!


ジュネーブ大学(スイス)留学

自分の選択を前向きに

政治学科 Tさん


憧れを現実に

高校時代は剣道部の活動に打ち込んでいた私ですが、高校3年生の時、短期語学留学を経験しました。それまで留学に漠然とした興味はありましたが、この短期留学によって海外の学生達と切磋琢磨したいという思いがかき立てられました。
そして、日吉での学習がきっかけで日本での多文化共生社会の在り方について問題意識を持つようになり、留学へのチャレンジを決意しました。
ジュネーブ大学は特に国際色が強く、様々な人種や言語、価値観が入り混じる環境です。世界各国の有名な大学から留学に来る学生も多く、どの学生も何かに問題意識を持ち勉学に励んでいます。そんなジュネーブ大学は私の思いを実現するうえで最も適した大学でした。

いざジュネーブへ

留学当初は、言語や授業のレベル、一人暮らしなど不安だらけでした。案の定、授業での周りの学生のレベルは高く、グループディスカッションでは会話の輪に入れずに悔しい思いをしたこともありました。しかしそれらを乗り越えたときには自分自身の成長を実感することができました。
課外活動では剣道場に通い、現地の剣道家と交流をしていました。大会にも出場し、勉強とはまた違った形の交流はとても興味深いものでした。クリスマスには道場の先生が家に招待してくださり、美味しいラクレットをご馳走になったのは一番の思い出です。

パンデミックの最前線で

春学期に入ってすぐ、スイスでも新型コロナウイルスが流行しました。授業は全てオンラインに変わり、寮の近くのスーパーも品不足になるなど、帰国を余儀なくされてしまいました。帰国後は日本でも何かできることはないか、と考えジュネーブ大学のオンライン授業の履修を続けていました。オンラインでのディスカッションはなかなか慣れず、英語を聞き取るのが一段と大変でしたが、一つのいい経験でした。
留学は厳しいこともたくさんあり、また自分自身を劇的に変えてくれるものでもないと思います。しかし、留学で得た経験は日本では経験できないものです。慶應での4年間を充実させたものにするかどうかは自分自身です、ぜひ大学生活を充実させる一つの選択肢として留学を考えてみてください!


FIT 合格者が語る


左から法律学科 Yさん 富山県立富山南高等学校。
政治学科 Sさん 神奈川県立柏陽高等学校。
政治学科 Tさん 仙台育英学園高等学校。
法律学科 Hさん 長崎県立佐世保北高等学校。

どのような高校時代を過ごしましたか

Hさん 勉強と部活の両立を頑張りました。小学1年生のときから続けている剣道を続け、女子の主将を務めました。コロナで高校総体は中止になってしまったのですが、九州大会に個人で出場し、3位に入ることができました。勉強面では課題も多く、テストもたくさんあったので、部活の遠征の移動中に勉強したりもしていました。

Tさん ペルーから5年前に来日して、大学は海外の大学に行くつもりで国際バカロレアのコースで学んでいました。国際バカロレアはディプロマ(単位取得証明)をもらうために18カ月間、毎月新しいボランティアをすることになっていて、そこに一番時間を費やしました。論文提出も多く、卒業論文も進めなければいけないので、普段から暇な時間がまったくない高校生活でした。

Yさん 行事に力を入れる高校だったので、慶應を目指し始めてからの勉強が大変でした。出身中学から1人だけ進学した高校だったこともあり、何もしなければ1人になってしまうと感じて、先入観なく誰とでもコミュニケーションをとるように心がけました。結果的に、性別国籍年齢問わず、ラポール形成できるようになりました。

Sさん私は英語部で英語ディベートをやっていました。最初は運動系の部活だと勉強との両立が難しいので、文科系なら楽だろうと思って入部したのですが、大会で他校のレベルの高さを見て火がつき、みんなでがんばって世界大会へ行くほどまでに熱中しました。

慶應義塾大学法学部でどのようなことを学びたいと考えていますか。

Hさん 法律の勉強はもちろんですが、副専攻や語学も、トップクラスの先生方がいらっしゃるので、深く勉強ができると期待しています。副専攻ではさまざま分野のカリキュラムから選択することができることが魅力で、私は心理学に興味があります。

Tさん 僕自身、母国がペルーなので、スペイン語を使ってラテンアメリカの政治について研究したいと考えています。3年生になったら専門的に学べるのでとても楽しみです。

Yさん 外国人労働者の権利保障というテーマで勉強したいと考えています。富山の実家近くのコンビニエンスストアなどで働く外国人の方をみかけることが多くあり、関心を持ちました。内藤恵先生のゼミで学びたいと思っています。また、「英語」の先生がとてもフレンドリーで距離感が近く、大学の授業のイメージが、いい意味で裏切られました。

Sさん 私も外国人労働者の問題に興味があります。高校時代に、ボランティアで外国人労働者の子供たちの学習支援をしたのですが、そこで問題に出会いました。塩原良和教授のもとで学ぶことを楽しみにしています。

実際に入学してみて慶應義塾大学の印象はいかがですか。

Hさん 入学前は、慶應と聞くとハイスペックな人が集まっているというイメージがあって不安もありましたが、入学してみるとみんなとても気さくな人たちばかりですぐなじめました。

Tさん コロナで大教室の授業がないのは寂しいですが、オンデマンドになったことで時間の融通が利くようになるなど、良い面もあります。フランス語の週4回のインテンシブコースは、意外とハードだなと感じています(笑)。なんとかついていっていますが。

Yさん 語学は対面、必修はオンデマンドです。時々リアルタイムもあるので、スケジュール管理が難しいとは感じます。僕も慶應生には派手なイメージを持っていたのですが、幅広い層の人が集まっていることがわかって安心しました。

Sさん 入学前は、コロナで、キャンパスにすら行けないのではないかと思っていました。でも、語学などで対面授業もあり、友達もすぐできました。思ったより課題が多くてきついですが、課題がないとオンデマンド授業をさぼってしまいそうなので、ちょうどいいのかもしれません。

どのような学生生活を送っていますか。

Hさん 体育会剣道部に入って活動しています。週2、3日飲食店でアルバイトをし、週6日部活です。部活と授業とアルバイトで、暇なしという感じです。

Tさん 日吉寄宿舎で下宿しています。自治寮で、寮の管理・運営を学生が担っているので時間を使うことも多く大変です。ただ、寮のOBが立ち上げたマッチングアプリ開発の会社のインターンシップに参加し、オンライン上での確認作業を行うなど、人とかかわる機会には恵まれています。サークルでは、慶應英語會KEIO PRODUCTIONという英語演劇サークルでキャストをしています。11月に開催された四大学英語大会に向け、7月から毎日全員で練習するなど、忙しくも充実しています。

Yさん 大学の隣の駅で一人暮らしをしていて、自炊・洗濯などが大変です。規則正しい生活リズムを一人で確立するのは難しく、自立することの大変さを感じています。
サークルはバレーボールサークルに入っています。入会時にセレクションもあり、高校の部活よりもガチで活動しています。

Sさん 国際関係会(I.I.R.)に入って、国際交流のイベントを企画したりしています。高校時代、ドイツから来た留学生がドイツの若者議会に所属していたことを知り、日本で同様の活動をしている方を探して繋がり、一緒にシンポジウムを開いたことがありました。その頃の活動をもっと大きく広げているような感じです。

今後の目標について教えてください。

Hさん 前期の授業でおもしろかったのは「刑法」でしたが、3年生から始まるゼミに向けて、自分の興味を深く掘り下げて勉強していきたいと考えています。同時に部活動では、部の目標である早慶戦優勝に向けて頑張っていきたいと思っています。

Tさん ラテンアメリカの政治について研究し、いつかペルーに帰って政治家になりたいという夢を叶えたいと思っています。

Yさん FITで入学した方はみんな、文武両道で頑張っている方ばかりなので、よい刺激を受けています。自分のやりたいことを研ぎ澄ましていきたいと思います。

Sさん 今、一番やりたいことは、オンデマンドの授業で集中する方法を見つけることです。時間を効率的に使うためにも、自分なりの方法を早く見つけなければと思っています。

高校生へメッセージをお願いします。

Hさん 志望理由書は、自分の経験をいかに表現できるかが大事になってくると思います。自分自身を振り返ってみて、どれだけ思いを込められるか。がんばってください。

Tさん 僕は海外の大学を熱望していたのですが、コロナで、日本の大学に進学するしか選択肢がありませんでした。当時は本当に悲しかったのですが、今は、慶應に来てよかったと心から思っています。ほかの大学にあって慶應にないものが、今のところ何一つ見つかりません。入学して後悔することはないと断言できるので、ぜひチャレンジしてください。

Yさん 現役のときに一般受験で失敗した経験から、机上の学びだけがすべてではないと強く感じています。慶應の法学部には、自分がやりたいことに熱中し、実りある大学生活につながるFIT受験があります。早い時期に情報を収集して行動することをお勧めします。

Sさん 語学のクラスやサークルですぐ友達ができるので、思った以上に親しみやすい学校です。私の場合は、コロナがあったことで、改めて気持ちを切り替え、SNSもテレビも止めて、FIT入試に向けて早めに行動できたと考えています。

留学生からのメッセージ

関西大学総合情報学部
准教授
宋 財泫 さん
(そん じぇひょん; SONG JAEHYUN)

大韓民国(ソウル)出身
政治学科 2012年卒業(2006 年入学)
神戸大学大学院法学研究科 2018 年修了

日本への留学を決めたのは高校2年生の時でしたが、そもそも大学へ進学するか専門学校に進学するかも決めていませんでした。慶應義塾の法学部をめざすようになったのは、高校卒業後の語学研修の時です。政治学分野では研究・教育両面において、慶應義塾が日本を代表する大学の一つであることはすぐにわかりました。
法学部政治学科の魅力は学びの幅広さだと思います。私も今は大学の教壇に立っており、いくつかの大学で教えてきましたが、ここまでカリキュラムが充実した大学は日本では非常に限られています。
中でも私が最も力を入れたのはデータ分析(統計情報処理など)の授業でした。当時はデータサイエンスのブームが到来する前だったこともあり、少人数の授業でした。ゼミに所属していなかった私にとっては、先生からきめ細かな指導を頂く貴重な場でした。統計学の政治学への応用は今となっては私の専門です。現在も政治データ分析やデータサイエンスを教えており、当時の先生方とは今は仲間として研究を進めております。