2012年6月のニュース

法学部主催駐日フランス大使講演会

2012年6月29日 16:45
慶應義塾大学法学部では、法学部の主催で下記の要領で駐日フランス大使の講演会を開催いたします。


【論題】 「ヨーロッパの経済危機とフランス新政権」


Masset_120-e6fce.jpg 【講演者】  クリスチャン・マセ駐日フランス大使


【日時】  平成24(2012)年7月10日(火)
     16:30~18:00 (開場16:00)


【会場】  慶應義塾大学(三田キャンパス)北館ホール


【言語】  フランス語(通訳あり)


*入場無料・申込不要
(座席は先着順です。満席の場合は立見または入場を制限する場合が ありますので、ご了承ください。)

マイケル・サンデル教授(ハーバード大学)特別講義

2012年6月 9日 13:14
2012年5月29日(火)にマイケル・サンデル(Michael Sandel)ハーバード大学教授が来塾され、三田キャンパス北館ホールにおいて、法学部政治学科の塾生を主たる対象としたThe Moral Limits of Marketsと題する特別講義が開催されました。

c5ts2619.jpg サンデル教授はその著書『リベラリズムと正義の限界』(1982)において、当時アメリカの政治哲学界で全盛を極めていたジョン・ロールズの『正義論』を批判し、いわゆるリベラル・コミュニタリアン論争の火付け役となった世界的に高名な政治哲学者です。しかし専門の政治哲学分野を超えてサンデル教授の名を世間一般に知らしめることになったのは、日本でもNHKで放送された『ハーバード白熱教室』(Justice with Michael Sandel)でしょう。ハーバード大学の授業がメディアに公開されたのはこのサンデル教授の講義が最初です。講義では例題や実例を提示しつつ、学生に難題を投げかけ議論を引き出し、自身の理論を展開するというスタイルが用いられていましたが、今回の慶應義塾大学での講義も同様のスタイルで行われました。

c5ts2687.jpg 今回の特別講義は早川書房から翻訳が刊行されたばかりの書物『それをお金で買いますか――市場主義の限界』に添った内容のものでした。堤林剣教授の司会のもと、萩原能久教授のイントロダクションに続いて登壇したサンデル教授は「ボーイフレンドやガールフレンドからプレゼントをもらう方が現金をもらうよりなぜ嬉しいのか」、「子どもが読書をするたびにご褒美としてお金をあげることはよいことだろうか」、「売血という行為をどのように評価するか」、「電車にシルバーシートを設置することはよいことだろうか」、「経済破綻した市が命名権を売りに出して経済再建をしようとすることの是非」といった例題を次々に塾生に投げかけ、参加者全員で一緒に考えるという形式での白熱した1時間半の講義は盛会のうちに終了しました。

c5ts2722.jpg 講義はすべて英語で行われましたが、今回の特別講義を提供いただいた早川書房の方からも「慶應義塾の学生の方の英語力とディベート力により、非常に質の高い講義となり、サンデル氏も大変楽しそうでした」との言葉をいただいております。

(撮影:井上 悟)

塾内進学予定者対象「法学部模擬授業2012」

2012年6月 9日 08:14
進学すべき学部・学科の選択に迷っている皆さんの疑問にお答えします。法学部法律学科・政治学科での授業や学生生活の一端に触れてみてください。

全体プログラム

2012年8月31日(金) 慶應義塾大学三田キャンパス西校舎


12時30分       受付開始(西校舎ホール前)
※12時55分までに受付を済ませてください


13時00分〜13時30分 開講式 <西校舎ホール>
大石 裕 法学部長
武藤 浩史 日吉主任


13時50分〜15時00分 模擬授業 第1部 <西校舎1階・2階の4教室使用>
堤林 剣 「デモクラシーについて考える」
北澤 安紀 「国境を越えた個人や企業の活動とその法的規律」
小川原 正道 「福澤諭吉が描いた、この国の未来----その政治構想を読み解く」
鈴木 透 「ディズニーランドと現代の都市空間----アメリカ的創造力の行方」

15時20分〜16時30分 模擬授業 第2部 <西校舎1階・2階の4教室使用>
岩谷 十郎 「法のカタチ/正義のカタチ」
小嶋 華津子 「中国政治の捉え方」
田髙寛貴 「損害賠償のルールを考える──製造物責任事案を素材として」
片山 杜秀 「神風・玉砕・原発事故----近現代日本の失敗の歴史をめぐって」

模擬授業終了後、解散


模擬授業(第1部)の内容紹介

タイトル デモクラシーについて考える
内容紹介 この講義では、古代と近代のデモクラシーの比較検討を通じて、今日のデモクラシーの特徴を
および課題を明らかにします。とりわけ政治思想史的観点から、西欧におけるデモクラシーの生成
と展開の過程、そしてデモクラシーをめぐる論争に注目します。
講師 堤林 剣 (専門分野) 18・19世紀フランス政治思想史
(主な担当学科目) 近代政治思想史、政治思想基礎、研究会

タイトル 国境を越えた個人や企業の活動とその法的規律
内容紹介 現代における個人の生活や企業の活動の多くは国境を越えて行われている。この授業では、国
境を越えて個人や企業が活動する際に法律上問題となる点や個人や企業が当事者となる国際
的な紛争の解決方法について講義し、必要に応じて参加者と議論を行う予定である。
講師 北澤 安紀 (専門分野) 国際私法、国際取引法
(主な担当学科目) 国際私法、研究会

タイトル 福澤諭吉が描いた、この国の未来----その政治構想を読み解く
内容紹介 明治初期。それは、江戸時代を終えた日本が、新たな国作りをはじめた時期だった。新時代の統
治体制はいかにあるべきか。様々な意見が出る中で、極めて有力な構想を説いたのが、福澤諭
吉である。福澤が描いた国家の姿とは。それは当時の、また現代の日本にとって、どんな意味を
持つのか、探ってみたい。
講師 小川原 正道 (専門分野) 日本政治史、日本政治思想史
(主な担当学科目) 日本政治思想史、研究会

タイトル ディズニーランドと現代の都市空間----アメリカ的創造力の行方
内容紹介 宗教共同体の建設や都市計画など楽園的空間の創出に挑んできたアメリカにおいて、ディズニ
ーランドという人工楽園のコンセプトが現実の都市にどう応用されたのか、「都市の再生」と「空間
の分断と私物化」の両面から考察し、楽園追求の帰結たる都市の姿からアメリカという国の特質と
矛盾を読み解きます。
講師 鈴木 透 (専門分野) アメリカ研究
(主な担当学科目) 英語、地域文化論(アメリカ)、人文科学研究会

模擬授業(第2部)の内容紹介
タイトル 法のカタチ/正義のカタチ
内容紹介 法を色と形をもったものとして描くとしたらどんなイメージになると思いますか?
古今東西、人々は法や正義をさまざまなカタチの中に表現してきました。本講義では、歴史や文
化との関わりで法を学ぶ視点をご紹介したいと思います。
講師 岩谷 十郎 (専門分野) 日本法制史
(主な担当学科目) 法制史(日本)、研究会

タイトル 中国政治の捉え方
内容紹介 世界第二の経済大国。強硬な外交路線を突き進む国際レジームの撹乱者。愛国主義を喧伝す
る一党独裁国家。中国には多様なイメージがつきまとう。本講義では、中国の直面する諸課題を
明らかにし、中国政治を捉える視点を提示したい。加えて、地域研究という学問分野の可能性に
ついても論じたい。
講師 小嶋 華津子 (専門分野) 現代中国政治
(主な担当学科目) 現代中国論、研究会

タイトル 損害賠償のルールを考える──製造物責任事案を素材として
内容紹介 社会のルールである法を知り創造することを通じて、社会の有様を追究していくのが法学です。
この授業では、物事を多角的客観的にながめ分析し、論理的に思考する力を養うという、法を学
ぶことの意義や魅力を、最も身近な法律問題である損害賠償事例の検証から、皆さんにお伝え
していこうと思います。
講師 田髙 寛貴 (専門分野) 民法、担保法
(主な担当学科目) 民法(物権法)、研究会

タイトル 神風・玉砕・原発事故----近現代日本の失敗の歴史をめぐって
内容紹介 第二次世界大戦での日本の軍隊の戦いぶりは極端な精神主義と人命軽視に特徴づけられてい
た。玉砕とか神風特攻とか。なぜそうなったか。戦後の日本は原子力発電へと次第に傾斜してい
った。なぜそうなったか。別の話のようにも思われる。しかし両者を貫くものがある。そこに触れた
い。
講師 片山 杜秀 (専門分野) 近代日本思想史
(主な担当学科目) 歴史、政治文化論、近代思想史、人文科学研究会