法律学科

法律学科のゼミ

水津 太郎 研究会【民法】

水津 太郎 研究会【民法】

私たちのゼミナールの研究対象は、民法です。民法は、人びとの財産と家族について、その基本的なルールを定めています。憲法が国家の基本法であるのに対し、民法は「社会の基本法」であるといわれるのは、そのためです。人びとが自分のお金や土地、契約をめぐる関係、夫婦や親子、あるいは相続についてトラブルに巻き込まれたときに、事実にひそむ法的な問題を発見し、法に基づいて争いを解決できるようになることが、ゼミナールの目標です。
毎週のゼミナールでは、担当者が出題した事例問題を解いたり、メディアで話題となっている身近な事件を分析・検討したり、新しく登場した重要な最高裁判所の判例を評釈したり、民法改正の動向や改正をめぐる議論を考察したりするなど、さまざまな素材や方法を用いて民法の理解を深めています。また、毎年秋には、他大学の学生との交流を深めるために、早稲田大学のゼミナールとの間で合同討論会を開催しています。

太田 達也 研究会【刑事政策、被害者学】

太田 達也 研究会【刑事政策、被害者学】

「犯罪の少ない安全な社会」を創るにはどうしたらよいか。犯罪対策を法政策の観点から追究する学問が刑事政策学です。法学部で学ぶ法律学の99%は実定法の解釈を通じて法適用の在り方を学ぶ法解釈学であり、刑法学や刑事訴訟法学もその一つです。しかし、適正な手続に則って犯罪者に刑罰を科すだけで社会の安全が守られるわけではありません。そもそも如何なる刑罰制度を設け、どのような形で科すのがよいか、刑罰の執行過程でどのような教育や処遇を行えばよいのかを法制度の点から検討する必要があります。
当研究会では、刑務所や少年院を見学したりしながら、こうした刑事司法制度論の研究を行っています。また、今日、犯罪被害に遭った被害者の支援や刑事手続における法的地位の向上も刑事司法の重要な課題となっており、当研究会でも犯罪被害の実態や犯罪被害者への支援の在り方について研究を進めています。

西川 理恵子 研究会【英米法、国際取引法】

西川 理恵子 研究会【英米法、国際取引法】

国際取引法とは異なる国の人や企業の間で紛争が起きたときに、どこの国の、又はどのような法律で処理するべきか、あるいは、その解釈をどうするべきかを考える分野です。
授業はソクラテスメソッド(教授と学生の対話を通して進める授業形式)で進められ、Amazon やマクドナルドといった具体的な企業を取り上げながら身近に溢れる国際取引を例にとり理解を深めています。また、法的な問題に限らず、国際取引の背景にある文化、社会、歴史などにも幅広く目を向けており、具体的な例として恒例行事の社会見学があげられます。3・4年生合同で参加し、見学先は飛行機の整備場やオペラ劇場など国際取引に関連すれば学生の希望でどこへでも足を運びます。
以上のような取り組みの中で、今もなお目まぐるしく変化している国際取引で必要とされる知恵や思考力を追究しています。

山本為三郎研究会【商事法】

山本為三郎研究会【商事法】

研究対象は商事法(企業法。つまり、会社法、金融商品取引法、企業法総論、企業取引法、保険法、海上企業法、支払決済法など)です。各ゼミ員は担当教員が作成した問題や過去1年間に公表された裁判例を採り挙げて発表します。それに基づいて参加者全員で質疑応答することによって法的に考える力を養います。対外的活動も積極的に行っており、慶早討論会や5大学(上智、中央、一橋、早稲田、慶應)連合合宿における大学対抗討論会で、爽快なあるいは悔しい気持ちを味わいながらディベート力を身につけます。日本銀行や東京証券取引所を訪れて専門的な実務に触れる機会も設けています。私たちは互いの個性を尊重し、友情を育む団体でありたいと思っています。法律学は独立自尊の学問です。相手方への尊敬の念がなければ真剣な議論はできないからです。

吉村典久研究会【国際租税法】

吉村典久研究会【国際租税法】

世界経済のグローバル化により、世界を股にかけて活動する企業や個人が増えています。そのようなグローバル経済環境の下で、優れた企業や個人は、国際租税戦略を立て、税負担の最小化すなわち税引き後利益の最大化を図ることによって、富裕化あるいは成長を達成することに努めています。当研究会は、そのような国際租税戦略を立案し、生じうる国内的・国際的租税問題を適切に解決することができる民間の人材や複雑な租税回避行為にうまく対処することができる政策立案能力や立法能力を持った国家の人材を育成することを目標としています。具体的には、Double Irish with a Dutch SandwichやStepping Stone Strategyといった租税回避スキームを分析し、タックス・ヘイブン対策税制や移転価格税制の適用において生じる問題を模擬裁判形式で検討することによって問題解決能力を高めています。

薮本将典研究会【西洋法制史】

薮本将典研究会【西洋法制史】

法律の勉強というと、分厚い六法を片手に難解な法律問題に挑むというのが、一般的なイメージではないでしょうか。こうした現行法の適用と解釈を扱う、いわゆる「実定法学」とは別に、法律学には、そもそもの出発点となる「法とは何か」について考える、「基礎法学」という学問領域があります。「西洋法制史」は、わが国が法を近代化する際にモデルとしたヨーロッパ法の歴史を題材に、この「法とは何か」という根源的な問いについて考える「基礎法学」の一分野です。「社会あるところ法あり」という格言もある通り、法は社会の移り変わりと共に、そのありようを大きく変えて来ました。こうした法と歴史が織りなすダイナミズムを感じてみませんか。

小山剛研究会【憲法学】

小山剛研究会【憲法学】

私のゼミは、基本的人権を中心に、憲法学全般を研究しています。法律学においては、「理論」と「実践」は車の両輪です。3年次には表現の自由、生存権等の憲法上の権利について判例と学説の現状を詳細に分析する「報告」の回と、「差別的表現の規制」や「生活保護の制度後退」などの具体的事案について違憲・合憲の立場に分かれて議論する「討論」の回を組み合わせて、憲法的思考を身につけます。4年次には、議院内閣制、地方自治など統治を含めた総合演習を行うほか(春学期)、卒業研究に取り組みます(秋学期)。
学期中の勉強以外も活発です。春には新3年次生を迎えての新歓合宿、夏にはみっちり勉強となんらかの貴重な体験をする夏合宿、冬のOB・OG会など、盛りだくさんの内容です。1年たつと大人の顔に変わり、成長を実感させます。

工藤敏隆研究会【民事訴訟法】

工藤敏隆研究会【民事訴訟法】

民事訴訟法は、「民事」すなわち私人の権利を実現する手続を規律する民事手続法と呼ばれる法分野の代表格であり、訴えに対し、裁判所が判決によって権利の有無を確定する民事訴訟手続(判決手続)を規律しています。当研究会の3年生は、ソクラテス・メソッドと呼ばれる問答形式の演習によって瞬発的な思考力や対話力を鍛えています。ゼミでは「分かりません」と簡単にあきらめず、間違いを恐れない闊達な議論を奨励しています。また、4年生は、各自が選んだテーマについて卒業論文を執筆することを通じて、文献調査や文書作成の能力を磨いています。こうして研究会で培われたリーガル・マインドを活かせる分野は法曹に限りません。卒業生の進路は、民間企業、公務員、法科大学院などバラエティに富んでいます。

岩谷十郎研究会【法制史】

岩谷十郎研究会【法制史】

日本人だから日本の法を知っていてあたりまえ。だから日本法の歴史よりももっと目新しいことを勉強したい、と思っている人も多いでしょう。極東アジアに位置する日本は、古来より中国や朝鮮半島を介して、そして19世紀後半からは西欧諸国を介して、様々な法制度を言語文化的起源の異なる国々から輸入してきました。そこには常に「外来」のものと「固有」のものとのせめぎ合いが生じ、日本法の性質を複雑なものとしてきた歴史があるのです。私の研究会では、最新の法的、社会的課題を素材としながら、その背後に歴史や思想、哲学、宗教といったいろいろな文化現象の絡み合いを発見し、活発に話し合っています。"複雑さ"はまた"豊かさ"の源でもあります。それぞれに異なる意見に耳を傾けながら、新しい日本法のイメージを語り出す研究会なのです。

駒村圭吾研究会【憲法】

駒村圭吾研究会 【憲法】

私のゼミは憲法のゼミです。憲法学は、人権・平等・戦争放棄・天皇、果てには国家や世界秩序までを取り扱う、とても懐の深い学問分野です。ですので、学生が期待するものも、いきおい、多種多様になります。そういうこともあって、ご覧のとおり、私のゼミは人数がとても多くなりました。憲法は他の法分野と異なり、非常に抽象的で理念的な議論がどうしても多くなりがちです。また、たくさんの学生の多様な期待をひとつのゼミで満足させるのは困難。そこで、このゼミでは、自由や平等に関わる「裁判例」を素材にして、原告・被告に分かれて、可能な限り具体的な日常的言語で議論をすることに努めています。議論も形式ばったものではなく、談論風発・蜂の一刺し・抱腹絶倒を旨としています。

亀井源太郎研究会【刑法・刑事訴訟法】

亀井源太郎研究会 【刑法・刑事訴訟法】

本研究会は、刑法・刑事訴訟法を研究対象としています。刑法・刑事訴訟法は、いずれも、犯罪と刑罰に関する法律ですが、前者が、何が犯罪であるかを定めているのに対し、後者は、ある行為が犯罪に当たるか否か(さらに、犯罪に当たるとすればどのような刑罰を科すのがふさわしいのか)を決定するプロセスを規律する法律です。このように刑法・刑事訴訟法をともに対象とする研究会は珍しいものかもしれません。しかし、刑法上のある概念について、刑事訴訟における様々な問題を併せて考えて、はじめて、精密に理解できるという場合もあります。本研究会では、法律家を目指して勉強する学生については、刑法・刑事訴訟法の諸問題への理解を一層深めることを目指しています。また、民間企業等への就職を望む学生については、幅広い視野で物事を考える思考力と習慣を身につけることを目指しています。

前田美千代研究会【ラテンアメリカ法】

前田美千代研究会【ラテンアメリカ法】

本研究会のテーマは「ラテンアメリカ法」。数ある大学の法学部ゼミでも非常に珍しい異色のテーマを掲げています。法の成り立ちや運用は、条文解釈だけでなく、その国や地域の歴史や文化と深く関わっており、そうした地域文化の総合的理解の下で、その国の法を考察し、さらには比較法の視点から日本法を見つめ直そうというのが狙いです。ラテンアメリカ諸国も日本法と同様に西洋法を受け継いでいます。そのため両者は法体系が良く似ており、日吉で学んだ法律科目とスペイン語でも、条文を十分理解できるようになります。また、フィールドワークにも積極的に取り組み、日本に暮らす日系ブラジル人やペルー人の方々へのインタビューを通じて、日本での生活や就労、家族に関わる法律学の新領域を開拓したいと思っています。

佐藤拓磨研究会【刑法】

佐藤拓磨研究会【刑法】

刑法学は、「刑罰は何のために科すのか」、「犯罪の本質とは何か」、「どのような条件を満たせば犯罪は成立するのか」といった犯罪と刑罰に関する一般的な問題を論じる刑法総論と、殺人、窃盗、強盗、放火...といった個別の犯罪の成立要件を論じる刑法各論にわかれます。総論では抽象度の高い難解な議論が展開され、各論では条文の文言による制約と処罰の必要性のバランスという観点から、極めて精緻な解釈論が展開されます。刑法は1、2年次の講義で一通り学びますが、ゼミでは実際に裁判で争われた事例の研究や専門書の読解などを通じ、より一層の理解の深化をはかります。刑法は、司法試験以外には役に立たないと思われがちですが、抽象度の高い議論にも耐えうる論理的思考力や法的なバランス感覚を養うためには格好の学問だといえます。卒業生の進路も就職とロースクール進学が概ね半々です。

犬伏由子研究会【民法】

犬伏由子研究会【民法】

当研究会では家族法という結婚・離婚・相続など全ての人が一度は関わると言っても過言ではない、とても身近な法律問題を研究しています。身近な問題で、紛争となった裁判事例を中心に3、4年生共同で研究発表し、それを基に議論を行っています。家族法という分野は各人それぞれの立場に立つことで、主張や結果が大きく変わる為、人の気持ちを忖度(そんたく)できることが要求されます。そのため、家族に関する現場の第一線で活躍されている方々をお招きしてお話しを伺い、座学だけに偏ることなく、現実に則した知識習得との両立を図っています。
以上のような研究を通し、様々な視点に立って法律を考える力を育むことを目指しています。

小山剛研究会【憲法学】

小山剛研究会【憲法学】

小山研究会は、今年で9年目の、憲法学のゼミです。レポーター形式とディベート形式を交互に織り交ぜ、憲法についての一般的な知識を広く学ぶとともに、具体的な事案の解決能力を育むことを目標にしています。「理論」と「事案」は車の両輪であり、具体的事案を意識しながら理論を学び、一般的な理論を意識しながら具体的事案の解決を考えることが重要です。4月に入ゼミした学生が、秋には大きく成長して、説得力のある議論を展開するようになります。また、夏と春にはゼミ合宿を行い、研鑽とともにゼミ生相互の親睦を深めるほか、冬にはOB・OG会を実施し、先輩たちとの交流をはかっています。

君嶋祐子研究会【知的財産法】

君嶋祐子研究会【知的財産法】

知的財産法は、著作物や発明のような人の知的創作活動の成果と、営業努力の成果が結実したブランドのような営業上の識別標識とを、財産として保護する法分野です。先進国病の日本においては、先端技術力、コンテンツの魅力によって世界市場で勝負するためにも重要な法分野です。 当研究会では、主に特許法と著作権法について、ソクラテス方式により、裁判例の内容やそれについての自分の意見を発言します。夏合宿では、数人の班毎に事前に準備して研究報告し、全員参加で質疑応答を行います。4年生になると、自ら選択したテーマについて卒業論文を作成します。

フィリップ・オステン研究会【国際刑事法】

フィリップ・オステン研究会【国際刑事法】

古くは東京裁判から新しきは国際刑事裁判所(ICC)まで、身近な問題では日本で轢き逃げや殺人を起こして母国に逃げ帰る外国人の犯罪まで、国際刑事法は、人の罪と罰とに関する法である刑事法を国際的な側面から考える比較的に新しい学問領域です。
日本ではゼミで国際刑事法を専門としているところは、今でも非常に少なく、実際には、2004年に発足したわがゼミが日本初の国際刑事法講座でした。当ゼミでは、これからのグローバル社会にも対応可能な素養を身につけるべく、教師と学生が一丸となって、この「未知の」領域を積極的に研究しています。

鈴木千佳子研究会【会社法】

鈴木千佳子研究会【会社法】

当研究会では、会社法という、会社の運営、資金調達、合併、企業買収などに関係する法律を研究しています。人数は3年生、4年生でそれぞれ20名前後ですが、そのなかはさらに少人数の班に分かれています。学生はその週に出された課題について、班で予習を行い、それを週1回の授業に場に持ち寄って、報告・質疑応答・討論を通じて理解を深めていきます。
人から与えられた知識を得るだけでなく、協力しながらわからないことも自ら積極的に学ぶ姿勢が身につけられるように指導します。飲み会、ゼミ合宿なども、ゼミ生が積極的に企画しています。一人一人の特徴を互いがよく知って、深く、長く付き合えるところが、ゼミの素晴らしさでしょう。

青木淳一研究会【行政法】

青木淳一研究会【行政法】

自動車やオートバイを運転するときは、都道府県の公安委員会が発行する免許が必要。電車やバスの運賃は国(国土交通大臣・地方運輸局長)が認可したもの――私たちの日常を取り巻く社会システムには、国や地方公共団体が深く関わっています。行政法は、そのような社会システムの存在理由、構造と機能を法律的な視点から議論し、行政と市民の関係を考えます。
私たちは、生活水準も、習慣や価値観も様々です。行政と市民の間の、不特定で多様な関係から最適解を導くためには、カギとなる問題を探し出す想像力と、現実を見極める、絶妙なバランス感覚を持つことが重要になるでしょう。これらの素質は、行政法を学ぶ中で研ぎ澄まされ、社会生活に活かされるのです。