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法学部オープンキャンパス Q&A

8月30日のオープンキャンパスで回収したアンケート用紙に、皆さんが書いてくれた質問に対する回答を以下に記します。皆さんからのひとつひとつの質問には答えられませんが、いくつかの類型に分けて回答をしています。是非お読み下さい。

Ⅰ.両学科共通
 (1)学則関係
Q:法律学科と政治学科の違いはどこにあるのか?
A:法律学科と政治学科は同じ法学部に属しており、学問分野としては親戚同士の関係ですが、授業カリキュラムは別立てとなっています。卒業必要単位数の3分の2近くを占める専門科目については、設置科目が異なります。

Q:他学部・他学科の授業科目を履修することはできるのか?
A:たとえば、法律学科に在籍しながら政治学科あるいは他の学部に設置されている専門科目を履修することは可能ですが、①上限があること、②自分が所属する学部・学科に設置されている専門科目についてもきちんと履修しなければならないこと、にご注意願います。

Q:ゼミに入らないと就職が不利になるのか?
A:巷間そのように言われる理由は、ゼミに入っていないと、就職活動において①「大学時代に主に何について学んでいたか?」という質問をされた場合に困るのではないか、②多くの学生がゼミに所属していることから、大学生活になじんでいない印象を受けるのではないか、という懸念があるからでしょう。実際に法学部では大多数の学生がゼミに所属しています。とはいうものの、ゼミに入っていてもサボってばかりでは何のアピールもできませんし、たとえ入っていなくても、相応の理由があってかつ、しっかりした姿勢で学習していれば十分カバーできますので、要は本人の姿勢次第です。

 (2)入学前準備関係
Q:入学前に準備すべきことはあるのか?とくに内部進学者が気をつけなければならないことは何か?
A:目的をしっかり持つことは重要ですが、焦って特別な準備を急ぐ必要はありません。外国語の習熟はもちろん、歴史や社会情勢などは法律学や政治学の基礎になりますので、むしろ入学前はさまざまなことに幅広くアンテナを張って、自由かつ貪欲に取り組んでおかれるほうがよいでしょう。
  一般に、内部進学者は受験勉強をしていないために英語力で劣るなどといわれますが、それは最初のうちにすぎません。しかも、専門科目のスタートラインは同じですから、結局は本人次第です。入学前にたっぷり充電できる内部進学者のメリットを活かすべきです。

Q:9月入学のメリット・デメリツトは何か?
A:最大のメリットは高校卒業後のブランクがないことでしょう。その場合、4月入学者に年度途中から合流することになりますので、専門科目についてはキャッチアップが必要となりますが、本人の努力次第で十分に可能です。なお、卒業は9月になりますので、社会人となるまで半年の猶予ができますが、この時期を有効利用できるかどうかは本人次第です。

 (3)留学関係
Q:留学にはどのような種類があるのか?
A:大きく分けて、協定校との交換留学と私費留学の二種類があります。交換留学については大学の国際センターを通して情報収集および手続を行います。留学期間は原則として1年間です。その他自分で大学以外の斡旋機関などを通して留学先を見つけて行く場合は私費留学となります。長期だけでなく、短期間の語学研修などもこれに含まれます。
  法律学科からは2008年度20名(うち16名が交換留学)が留学(長期)しており、政治学科とともに他学部に増して留学する学生が多いのです。これは2007年度より法・政両学科とも半期制となったためで、今後は益々増えることが予想されています。

Q:留学した場合、単位取得や進級にどのように影響するのか?
A:法学部の半期制では、前期(春学期)中に進級必要単位を取得してから出発すれば、留年しません。また、帰国後の後期(秋学期)中に進級必要単位を取得すれば、最終的に学年が後れることなく卒業できます。さらに、留学先で取得した単位につき、一定の科目については法学部の専門科目として単位認定されます(審査があります)。

 (4)進路関係(本Web上の「卒業後の進路」参照)
Q:法律学科と政治学科とでは就職先が違うのか?
A:両学科ともバラエティに富んでおり、いずれの学科に属しているかによって就職先企業の傾向がガラリと変わるということはありません。

Q:国際関係の仕事に就く場合、法律学科と政治学科とで違いが出るのか?外交官はどうか?
A:国連に代表される国際機関、JICA(国際協力機構)、非政府間の国際組織(NGO)に就職する人もいますが、狭き門であるため、数は多くありません。どちらの学科が有利ということはありませんが、どちらかといえば政治学科の方が多いでしょうか。外交官についても同様です。国際法・国際政治いずれの素養を生かして仕事がしたいかによるでしょう。

Q:マスコミ関係の仕事に就くには、法律学科・政治学科どちらに進むのがよいか?
A:政治学科にはマスコミュニケーション関連の専門科目が設置されており、マスコミ関係の仕事に就く人は政治学科の学生の方が多いかもしれません。もっとも、法律学科の学生も履修することができますし、その中からマスコミ方面に就職する学生も少なくありません。

Ⅱ.法律学科
 (1)法曹以外の進路関係
Q:法曹以外の進路としてどのようなものがあるのか?法曹を志望しない学生の立場はどうなのか?
A:法律学科の学生の過半数は一般企業に就職しており、業種・職種も多岐に亘っています。また、公務員になる人も少なくありません(本Web上の「卒業後の進路」参照)。これは、法律の知識だけでなく、その考え方を身につけることによって、バランスよく物事を観察・分析して問題点とその解決の道筋を的確に提示し、予防策を打ち立てる能力、すなわち「法的思考能力(リーガルマインド)」が、法曹にかぎらず社会において幅広く求められていることを示しています。その意味では、法律学科卒業後の選択肢は皆さんが思っている以上に豊富であり、法曹を目指さなければ意味がないというような雰囲気は全くありません。自分が進みたい方向を自由に選べばよいのです。

 (2)ロースクールへの進学関係
Q:ロースクールと法学部法律学科の関係はどうなっているのか?
A:現在の制度では、法曹になるためには、大学を卒業した後、さらに法科大学院(ロースクール)と呼ばれる専門職大学院に進学して訓練することが求められます(大学在学中に受けられる旧方式の司法試験は間もなく廃止となります)。大まかにいえば、法学部で基礎学力の充実を図り、法科大学院でプロになるために必要な応用力を身につける、というイメージでしょうか。なお、法科大学院に進むには法科大学院の入試を突破しなければならず、希望すれば自動的に慶應のロースクールに行けるわけではないことに注意が必要です。実際にも、慶應のロースクールへの進学を希望しながらそれがかなわずに、他大学のロースクールに進む人もかなりいます。

Q:政治学科または他学部からロースクールに進学することはできるのか?その場合どのようなメリット・デメリツトがあるのか?
A:進学可能です。法律学以外の専門的素養をしっかり身につけているということは、将来法曹として仕事をする上で必ず生きてくるでしょう。正確な統計はとっていませんが、政治学科や他学部からロースクールに進学している学生も少なくありません。ただし、法律学についてはあらためて習熟を図らなければならず、それは決して楽ではありません。なお、その場合実際には未修コース(3年)を選択する人が多いのですが、未修コース・既修コースのいずれに進むかについては、法律学に関する学習進捗状況に応じてロースクール受験の際に各自が選択することになっており、所属学部・学科によって決まるわけではありません。

Q:予備校に行かなければならないのか?
A:司法試験はもちろん、ロースクール進学についても厳しい入試があるため、試験対策として予備校に通う人が多いのが現状です。もっとも、「予備校に行かなければ合格しない」あるいは「予備校に行けば上手くいく」というわけではなく、一番大切なのは「自分の頭でしっかり考えながら正しい理解を積み重ねていこう」という本人の姿勢です。

Q:司法試験に3回失敗したらどうなるのか?
A:ロースクールを修了した後、司法試験を受験するわけですが、その合格率は減少傾向にあります。残念ながら3回失敗すると他の進路を模索しなければなりません。該当者はすでに出てしまっていますが、そのフォローアップをどうするかは将来の重要な課題です。

Ⅲ.政治学科
 (1)勉強の内容
Q:政治学科の人はどのような勉強をしているのか?法律学科や経済学部と比べて分かりにくいのですが
A:「政治(学)の定義は政治学者の数だけ存在する。」これは政治学科の学生が一度は耳にするであろう言葉です。その意味するところを知るのは入学後のお楽しみに......ただそれだけではあまりに不親切でしょうから、1点だけ述べておきます。2009年の夏に行われた、総選挙という政治の一大イベントを思い出してください。候補者たちは有権者たちに、あるいは所属する政党が掲げる政策の利点を説き、あるいは土下座をして支持を訴え、またあるいは見栄えのするネクタイをしてテレビ討論番組に出演していました。つまり、人々の知性や感情、そして美意識に働きかけて、彼ら彼女らを(投票)行動に駆り立てようとすることが、間違いなく政治の一側面なのです。とすれば、政治の学は、およそ人間を動員するもの全てに関心を向ける宿命を背負っていると言えます。『法学部イントロダクション・ガイド』に載っている政治学科設置科目(本Web上の「政治学科のカリキュラム」)をご覧下さい。法律学や経済学はもとより、歴史学や哲学にいたるまでの講義を学科は用意しています。けれども、人々の公的な行動がどうであったか・どうであるのか・どうなると予想されるのかを説明するには、これら諸学の知見を総動員しなくてはならないのです。政治の学にわかりにくさがあるとすれば、それは、人間のわかりにくさに由来します。そして、そんなわかりにくい人間に対して興味を抱いてやまない、そういう好奇心旺盛な皆さんのチャレンジング=スピリットに応えるだけの授業を、政治学科は用意していると自負しています。

Q:勉強することが、社会に出たときにどのように役立つのか教えてください。
A:ひとつのエピソードを用いましょう。本回答を書いている私は大学通信教育部の委員も務めています。通信教育部にエントリーしてくる方の多くは社会人、しかもしかるべき地位に就いている社会人ですが、その多くが、法や政治の根幹がわからず日常的な業務の遂行が対処療法的になっている、これではいけないと考え学び直そうと決意した、といったことを志願理由書に書かれています。さて、いくつかの大学の授業は「こんなこと、社会で役に立つのか」という印象を与えるかもしれません。先にも述べたように、政治学科の設置科目は多彩ですから、そう感じる機会も多いかもしれない。けれども、少なくともキャンパスで身につけた学問的な「考え方」は皆さんの一生の財産になるはずです。また、大学で学んだことが「そのまま」役に立つほど、社会も簡単ではありません。ですので、社会では学べないようなことを、むしろ学生時代に身につけてやろうという思いで、大学の門をくぐってください。

 (2)進路関係
Q:政治学科について、ここが就職でメリットになる、という点はあるのか?
A:前に述べたことと重なりますが、卒業生らに尋ねてみると、カリキュラムを消化する中で培われた幅広い知識は、企業の採用担当者にもアピールするところ大のようです。それともう一点。「研究会」などの少人数科目を通して身につける、プレゼンテーションの仕方や議論のマナー、そしてチームプレーは、就職活動するときの大きな武器になった、とよく耳にします。

Q:どういう職業につきたい人がこの学科を選択すべきか?
A:ここでも本Web上の「卒業後の進路」をご覧下さい。民間企業から官公庁、法曹界や研究機関まで、よくまぁこれだけ多種多様な業種に卒業生は飛び込んでいくものだなぁと、学生を社会に送り出す側にありながら、毎年感心します。

Q:大学での成績は就職するときに関係するのか?
A:もちろん無関係とは言えないでしょう。しっかり勉強しましょう!ただし、大学で「よい成績」をとるのは存外簡単なところもあって、いわゆる「楽勝科目」だけを履修して「A」評価をたくさん成績表に並べることも、決して不可能ではありません(きっと先輩たちがそういう指南をしてくれます)。けれども企業の採用担当者は、人を見るプロです。彼ら彼女らは、学生時代に皆さんが身につけたものを総合的に評価することで、おまんまを食べているのであって、そういう人たちにすれば、履歴書に添付された成績表も、皆さんを知るための重要ではあるが絶対ではない資料の一つです。

Ⅳ.OBへの質問
Q:司法試験の準備にあたり、とくに頑張ったことは何ですか?不安との闘いをどのように克服したのですか?
A:毎日毎日勉強を続けなければ到底追いつきません。さぼりたくなる自分を抑え、勉強を継続することが一番大変なことであり、頑張ったことといえばそれに尽きます。自分が健全に勉強を継続できる環境をいかに整えるかが重要です。不安との闘いは、目的の実現を強く欲することと常日頃から悩みを聞いてもらったり、反対に聞いてあげる友人をもつこと、この2点によって克服できます。

Q:被疑者が明らかに有罪と思われるような場合における弁護とはどのような仕事となるのでしょうか?
A:無罪であろうが国家が好き勝手に人々を罰することができた歴史に対する反省から、現代では国家が好き勝手に被疑者を罰することを禁じて、裁判を受ける権利を保障しています。そして、裁判は、対立する当事者が主張・立証を尽くし、第三者たる裁判官が判断を下すものです。検察官の主張・立証に対して、被告人は事実に反することなど不利な主張に対して反論しなければなりません。しかし、検察官という国家権力に対して、被告人は一個人であり、その力はとても小さくかつ専門知識も持っていないため、公平ではありません。そこで、こうしたアンバランスを補うのが、弁護人なのです。明らかに有罪であろうと、こうした裁判における弁護人の活動は変わることはありません。その活動は、裁判制度の根幹なのです。

Q:人を裁く重圧とどのように闘っているのですか?
A:専門家としてのプロ意識が自分を支えています。

Q:裁判員制度はうまくいくのか?早いうちに裁判を傍聴すべきか?
A:国民の皆さんが裁判員制度の意義を理解し、真剣に取り組めばうまくいくと思います。
 興味があれば裁判傍聴をすることをお勧めしますが、とくにあわてる必要はありません。